私が小学生だった頃。まだフルにキッチンに立っていなかった頃で……低学年だったような気がします。
一年生の時に今私が住んでいる市から近郊の田舎の市に引っ越したのですが、その田舎のスーパーでは「鶏ガラ」を売っていました。
食べ物に少々こだわりのある父が、ラーメンを家で作るのだと言い始め、鶏ガラに煮干しや削り節を入れてコトコト。
その後、母にこうしろああしろと言って作らせていたと思います。
その出汁を取り終わった鶏ガラは父にとっては美味しくないスカスカになったものだったので、お皿に取って姉と私に与えてくれました。
僅かに骨にくっ付いている身をお箸とちょっと手も使って、喜んで食べたものです。
出来上がったスープに買ってきた麺を合わせたら立派なラーメン。
母と私は脂をよけて使い、父と姉は少し脂を入れるようにして使い、それぞれに好みのラーメンが出来上がりました。
先日、お隣さんの痛風ケアのためにいつものように鶏肉を下茹でしたのですが、ふと懐かしくなり作ってみました。
ソーセージを入れてしまいましたが、当時は焼き豚も自前で作って、昭和のあの時代としてはかなり凝っていましたね。
このラーメンはそこがちょっと違うけれど、澄んでいて上品ですっきりとした味のスープは記憶の中のあのラーメンとほぼ同じ印象でした。
外のラーメン屋さんでは一度も味わったことが無い、とても優しい味。
私は味と体調の問題で、娘は消化吸収の問題で脂は避けたいので、手作りラーメンを復活させてもいいかなと思いました。
痛風ケアが必要なために鶏肉を下茹ですることが多い今の我が家は、コラーゲンたっぷりの出汁がお手軽に入手できます。
もっと早く思い出してやってみればよかったなと思った先日でした。