回復の見込みが立たないままに、娘の自宅療養期間が過ぎました。
体は致し方ないけれど、それ以上に問題はメンタルの低下。なんとかして前向きなエネルギーを取り戻したいけれど、マイナス思考の強い娘はなかなか手強い。
私は、もうほかにどうしようもないので、薬剤でただれて血の味が滲む口で冗談言って、娘に突っ込み入れて、気を吐いていました。
私だって本音はもう投げ出して休みたい。
世の中ネグレクトで犯罪になってしまう親御さんもいらっしゃいますが、そういう人たちは本当に追い詰められていて正常な判断ができなくなっている状態。
そういう魔の瞬間みたいなものは日常の中に潜んでいます。
魔の瞬間に取り込まれてしまった人はその時もその後も、どんなに辛かろうかと思います。常識振りかざす無関係な人たちの非難に晒され続けるし、何よりはっと我に帰った瞬間から一生、一番自分を許せないでしょう。
それでもほとんどの場合踏ん張れて自己犠牲できるのが親という生きものです。
誰かの「頑張るね、大変だね」その一言だけで踏ん張れるものですから、周囲の人たちの一言はとても大切だと思います。
ちょっと話がそれました。
さて、食材がだんだん底をつく中で、非常用の乾麺や缶詰、レトルトなど、普段あまり使わないものを駆使しながら、野菜室の傷みそうな野菜を処理していきました。
コロナオムライスはまだウケなかったので、再チャレンジは一日あけて二日後。
「玉子とじ……きれなかった……うどん」
そう言って娘の前に置くと、「プッ」。
2週間ぶりぐらいの笑顔です。
その前日はカルボナーラ。野菜室の残り物キャベツとピーマンを入れたうどん。
皮がアウトになった人参は、野菜室のヤバくなったレモンで大急ぎで全部漬け込みサラダに。
あとはジャガイモ。玉葱も無いし、卵も期限が……ということでポテサラ。
ロールキャベツの残りのコーンを入れて、人参の漬け込みサラダを入れたポテサラは2回作りました。
これでジャガイモも終了。
いよいよ食材が……ということで、非常時用の野菜ジュースをオープン。
とにかく、病気と闘うのにビタミン類を使い切っているはずで体が野菜を欲していますから、なんとかしないと回復も遅れます。
薬の副作用で絶食状態だった私も、野菜ジュース少しだけでも……という感じでした。
お腹の中もスッキリ空っぽ、冷蔵庫もスッキリ空っぽ。
さてさて、今後はどうしたものか……。
体によくなさそうなインスタント物ならまだまだ大丈夫だけれども、という状態になりました。
そして、なんだか納得いかなかった食糧配給システムでの食糧配給を待ちました。