めのキッチンの美味しい生活

めのキッチンで実践して効果が出た「家庭でできる通風ケア料理」と「プリン体の減らし方解説」。また、普通食の創作料理を紹介しています。

病院食 5 退院延期

退院するとなったその日の夕方、またしても出血が始まりました。

気味が悪かったですが、自分の感覚ではどうも中ではなくて血腫のせいで外側の傷口が開いてジクジクしている感じです。

担当医が帰ってしまった直後で、看護師には決定権もありません。翌日、担当医が姿を見せるまでお泊りしましょうということになりました。

「とにかく安静に」と言われただけでなんの処置もありません。

翌日は結局、担当医が出て来れず、もう一泊が決定。

引き続き、何も無しでただベッドでじっと寝ているだけでした。

既に書いてあった退院書類も処分されました。

午前の医師の巡回も、看護師の検温時も、特に何も無く、2回に1回ぐらい絆創膏を張り替えるだけ。

状況説明も、先の見通しの話も全く何も無いまま放置された二日間になりました。

少しばかり気遣いが無さ過ぎなのでは?と思ってしまうほど……。

こうなってくると流石の私もメンタルだだ落ち。

気を紛らわしてメンタルを維持しようと読書三昧したところ、手持ち1冊と娘がもってきてくれた3冊全部を読んでしまい、やることが無くなりました。

そこで下の娘が貸してくれたポケットWi-Fiを使わせてもらって、YouTubeで大好きなイタリアのグループのライブを小さな画面で見ながら、若い頃を懐かしんだり、彼らと会った時を懐かしんだり、亡くなった人メンバーに思いを馳せたり……。

食事はおにぎりから白米ご飯になって、アレルギー対応で汁物などは禁止のままですが普通食形態。

病院食 朝食 大根と油揚げの煮物 青海苔入り卵焼き かつおふりかけ 白米ご飯 調整豆乳

病院食 朝食 
大根と油揚げの煮物 青海苔入り卵焼き かつおふりかけ 
白米ご飯 調整豆乳

病院食 昼食 キャベツと竹輪のマヨネーズ和え 焼き鮭 ピーマンとパプリカ ジャガイモとサヤエンドウの煮物 白米ご飯

病院食 昼食 
キャベツと竹輪のマヨネーズ和え 焼き鮭 ピーマンとパプリカ 
ジャガイモとサヤエンドウの煮物 白米ご飯
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病院食 夕食 鶏唐揚げ ブロッコリー ジャガイモ カリフラワーと白菜とトマト オレンジ 白米ご飯

病院食 夕食 
鶏唐揚げ ブロッコリー ジャガイモ 
カリフラワーと白菜とトマト オレンジ 白米ご飯

YouTubeと食事以外に気が紛れることは……人間観察だったでしょうか。

脳外科の病室はみな同じ日に手術で同じように回復していく状態で、年齢で少しリハビリが必要な人もいらっしゃいましたが皆さん概ねお元気でした。

今度は外科ですが、私以外の人は全員リハビリ必要で、通常の看護師の巡回、医師の巡回に加えて、リハビリのための人の出入りもすごかったです。

たまたま認知症の症状が出ている方がいらっしゃって、おむつ替え、食事介助、脳のリハビリ、体のリハビリと、本当に次から次へといろいろな人がやって来ます。

そしてよくあるように夜、消灯頃になると昼間よりもその方の現実認識が曖昧になり、一人喋りが始まります。

ご本人はちゃんと相手がいるおつもりですが、返事がなくてもすぐあきらめがつくご様子で、拘らない大らかなよい性格の方に見受けられました。

日によっては、しばらくカンカンとベッドを叩いてみたり、ベッドの柵を外して落としたり、その他いろいろ音が聞こえてきます。

ほかの高齢のお二人はそれがとても迷惑に思えるらしく、嫌そうでした。

私は祖父や父の介護を思い出して、そのわけのわからないお喋りや物音に、むしろ妙に安心するようなホッとするような感じがして……自分でもびっくりしました。

あの当時よりも成長しておおらかになったからでしょうか。

それとも、年を取って、本当に大変だった介護時代ですら懐かしく思うようになったのでしょうか。

傷の痛みを我慢しながら、体を動かさないように注意して寝るという物理的なストレスと、自分の治療の状況がわからないという不安、また最初から圧迫のやり直しになるのかという恐さでメンタルストレスがガンガンの中でしたが、その方の一人お喋りや物音がしてくると「ああ、やってるなぁ~、うんうん」と思って、なぜかちゃんと眠りにつけました。

その方の存在は私にとってはとてもありがたかったです。