私に似合わぬ「○○の香り」というタイトルです。タイトルに「ジューシー」「やわらか」「ふわふわ」「とろとろ」などの言葉を使うとそそられますし、「○○の香り」「○○が香る△△」というのもそそられます。
それらが人のイメージを広げる言葉だからです。
知識として知っているがゆえに、心理的にそれを利用したタイトルをつけることはできなくもないですが……かなり戸惑ってしまう私です。
性格の問題ですね。自分や自分に関することを宣伝するのは苦手です。
それに、自分がジューシーと思っても世の中の人はもっとジューシーなものをそう呼ぶかもしれません。
人の感性はそれぞれで、その人の感覚を尊重したいので、自分の感覚を押し付けたくない気持ちが常にあります。
なのに、これはちょっと名前が付けられませんでした。
手羽元とジャガイモの赤ワイン煮ローズマリーの香り
サラダ盛り合わせ
豆苗のごまだれ和え
レッドキャベツのマリネ風ピクルス
ナメコとエノキダケのスープ
白米ご飯2杯
プリン体を減らすために下茹でした鶏手羽元を圧力鍋で煮ていますから、ホロホロとはがれる肉になっています。
(ホロホロ外せるやわらか鶏手羽元の……?)これは我が家ではいつもそうです。
丸ごと下茹でして皮を剝いた小さい男爵系のジャガイモを煮ています。
(コロコロホクホク丸ごとジャガイモの……?)これも当たり前のこと。
味付けのメインは赤ワイン。
(ワインの香りと風味を纏った……?)これも、ある程度の量のワインを使えば確実にそうですし、他の濃い風味の調味料をたくさん使わなければ純粋にワインの風味が全面に来ます。
ハーブのメインはローズマリー。(ローズマリーが香る……?)これはローズマリーをポイと鍋に入れて煮れば、何でもそれ相応に香ります。
……って思っちゃう私。
上手にそういうのを自分の作ったものにお使いになる人もいらっしゃいますし、そういうことを思いつかない人もいらっしゃるし、世の中にはいろいろなタイプの人がいらっしゃるものです。
私は自分の作った物でなければ……他者が作ったものならばレストランメニューのようなタイトルも平気で付けられる。
つまり、能力の問題では無くて、性格。
ネットの世界では損な性格になるのかもしれません。
振り返ってみれば、普通の生の仕事の場でもかなり損をした経験もあります。家庭生活でも損と言えば損でした。
過去を思い出して考えると、生きづらい性格とも言えるかもしれません。
今、仕事が無くて困っているのも、自分を宣伝することがとても苦手なのに、一人で開拓して、一人で問題解決して、一人でやらねばならない状況に追い込まれているからです。
協力者を見つけられないのは自分をプロモーションできないから。
でも大風呂敷広げて、口ばかりで、実際は?というのは周囲に迷惑ですし、そういう自己の感覚や損得勘定を他者に強く押し出す人は苦手で……。
料理だって味覚は人それぞれで、私が美味しいと思うものを万人が美味しいと感じるわけではありません。
私は痛風ケアの範囲内で美味しいものを作っている「つもり」というだけのことなので、大袈裟に飾る言葉を入れるのは気が引けてしまいます。