「一日30品目」。先日説明不足だと感じましたから、今日はめのキッチンよもやま話。
先日、我が家では痛風を発症して以後のお隣さん用のケア料理に、夕食だけでもせめて10品目を念頭に努力しているということを書きました。
「一日30品目」って昭和の主婦には耳慣れた言葉。
でも、実際は国の指針は書き換えられて、20年ぐらい前には30品目を推奨するのをやめています。
いろいろ出ている国の指針が正しいかというと、異論を唱える人もかなり多いです。
私が自分に当てはめて考えた場合、食事に関しての国の推奨する摂取量の数値分を実際に食事で食べることを続けたとしたら、ほぼ確実に肥満になると思います。
そもそもその量を食べきれないし、(病院食や多くの医療系の施設でも感じるけれど)やたらと炭水化物が多いし、タンパク質も(痛風になりそうなほど?)多いし、野菜は余裕で食べきれると思うけれど経済的に買うのを維持できません。
そんな感じで、国の指針は実際可能な個人に合った食生活と、かなり乖離している気がしますし、それを守ることは現実的に不可能です。
我が家の状況として、お隣さんのケアができるチャンスが夕食のたった一食。
夕食だけで可能な限り多種類の食品を摂取してもらいたいと思って、目指せ10品目以上としています。
家計と物価の問題、作り手の時間の問題、本人の都合の問題等々、諸事情で毎日きちんとそろえることは難しいので、絶対しないとダメとは思っていません。
カウントの仕方も正式ではなく、我流。米と砂糖と塩、普段使いの胡椒や唐辛子等のスパイスは数えなくて、かなりアバウトです。
そもそも「一日30品目」という国の指針は取り消されたものです。時代の変化もあるでしょうが、ある部分で間違った考えでもあったのかもしれません。
けれども、家庭では何も考えずに漫然と食べたいものだけ、あるものだけで作っていたら栄養は偏りがちになります。
お隣さんが好きなものを好きなだけ食べることで痛風発症ということで、体験済み。
いろいろな食材から多種類の栄養素を摂るという点で、単純に食材をカウントすることは有効だなと思います。
特別食事制限を必要としないならば、やりようによっては10品目はそれほど遠い目標ではないと思います。
例えば、具だくさんの味噌汁が日常的なご家庭なら、味噌汁だけで数種類の品目をカウントできると思います。
これは残り物を使った汁物ですが、ぱっと見た感じより食材が多いです。
ナメコ、葱、擬製豆腐。
豆腐を一度崩してもう一度まとめる擬製豆腐の中身が重要。
ヒジキ、魚肉ソーセージ、小松菜、それに……ともっと入れたかったのですが、人参は高いので却下、山芋無しチャレンジをしたかったので山芋も却下、椎茸も戻していなかったので却下で、たったの三種類。
豆腐をまとめるために卵を入れたので、卵もカウント。
調味料系を数えるとしたら、鰹出汁、醤油、生姜をカウント。
他の食事や料理と被らずにカウントできたと仮定すれば、この汁椀で10品目。
実際、家庭ではこんなふうに豆腐に混ぜ込まなくても、そのまま食材を入れてしまってもいいわけですから、汁物は一品で簡単に品目が稼げます。
仕上げに胡麻、海苔、とろろ昆布など何か一つをぱらりとしたら、もう1品目プラスされます。
数を数えながらも気を付けることは、全体の栄養素のバランスです。
特に、痛風ケアですから肉、魚のカウント数が上がらないようにしています。メインのタンパク質を決めたら、後は野菜や海藻などで組み立てます。
野菜は淡色、緑黄色という一つの分け方ではなく、葉と根、加熱と生などのいろいろな視点で使います。
何事につけても、偏らないこと。時々偏ったとしても、それが日常化、長期化しないことが一番だと思っています。