アイルランドの伝統のパン。サワドー。
我が家にやってきてもう何年にもなりますが、元気に生きているサワドー菌です。
時々うっかりしても、意外に丈夫な子のようで、仲良く暮らしております。
しかし、このサワドー菌、実はかなり手強い……。
そもそも本物を食べたことも見たことも無く、菌だけが目の前にあるという状態で
始まりました。
一応の分量と手順はアイルランド直伝ではありますが、なにせ気候が違うし、
良い発酵状態とはどんなものか、生地の柔らかさはどのぐらい?など全く不明。
それでも数年。随分仲良くなりました。
フランスパンのように焼くのが本当かもしれないなと近頃思うのですが、
ベタベタのサワドー生地はくっ付いてくっ付いて……もう収拾がつきません。
それで、水分を減らして捏ねられる程度にしていますが、これがべらぼうに硬い、
というか硬くしても粘度がすごい。柔らか生地でも硬め生地でも成形は不可。
それでも強引にアレンジしたくなる私の性分で……。
「もうさー、そろそろ諦めて普通に焼いたら?」と娘に言われつつ目指したのは
ピロシキ。……でも、案の定それっぽく成形して焼いたら割れました。
とにかく、つなぎ目同士がくっつきにくいし、くっつくまでに長時間かかる上に、
他の食材、砂糖、油などが少しでも付くと確実にくっつかなくなります。
ジョイント部分を減らすために大きく。もう麺棒で押し広げるのもとんでもなく
大変ですが、何とかできるようになってきましたので、それで包んで、こんな感じ。
前回に紹介したのはハーブ、美生柑、ベーコンのアレンジのサワドーでした。
ベーコンとサワドーがくっ付かないので、深すぎるほど埋め込んだのに飛び出て
きていましたし、左上の美生柑はジョイント部分から割れるからと敢えて上に
ジョイント部分を持って来ています。
今回、詰め物してジョイントした部分を下にしましたが、切り口の形はかなり酷い
もののなんとかパンクせずに焼けた、はじめての中身詰めのサワドーということで、
アップすることにしました。オリーブ詰めも割れずに行けました。
でも、すごく形が悪い。ああ、イーストのパンなら簡単なのに……。