スウェーデンに行ったことも無く、本物のスウェーデン料理を食べたことも
ありませんので、テレビの旅行番組などで見たものをアレンジ再現しています。
ですから、タイトルは「ヤンソン氏の誘惑」とはしませんでした。
似ているけれど、厳密にいえば偽物ですからね。
そこを気にしない人は多いようですが、私は気になっちゃいます。
イタリア料理でもカルボナーラとかミネストローネとか書いてあって、食べたくて
注文すると「それに似せた物」が出てくることがままあって、時には明らかに味も
食感も、必須材料までが違っていてがっかりすることがあります。
レシピでも同じこと。偽物なら別の名前にして欲しいなと……。
さて、この「偽物のヤンソン氏の誘惑」ですが、ジャガイモとアンチョビという
相性抜群のもので作るので美味に決まっています。
スウェーデンに限らず、古代ローマ時代からあるアンチョビは、ヨーロッパ全体に
ポピュラーな保存食として広まっていましたから、ジャガイモが伝わってからは、
きっとどの国でも何らかの形で組み合わせられているのではないかと思います。
ただのグラタンに見えますね。
ジャガイモ、玉葱、アンチョビ。ただし、アンチョビの量(塩味)には注意です。
パン粉が少し焦げるぐらい、香ばしくなるまで焼きます。
ジャガイモにアンチョビの風味がよく合います。調味料としての塩は不要。
フォークを入れると表面のパン粉のコーティングが割れて、ふわっともう一段
強い良い香りが漂います。口に入れると、パン粉のサクサクの食感と香ばしさの
中からアンチョビの塩味のついたジャガイモが……。
シンプルな料理ですが、とても美味しいので食べたくなります。
炭水化物の芋でお腹も満足しますね。サラダとスープがあればこれで満腹。
ジャガイモメインですからご飯のおかずにはちょっと……ということで、お隣さん
向けではありません。我が家では女子ご飯にしかなりませんけれど、ワインや
ウイスキーなどのアルコールとは相性が良いと思います。